公開日:2024/04/21  更新日:2024/04/21

UE5の操作キャラクター作成

UE5でゲーム制作を行う場合、操作キャラクター作成はその第一歩と言える。

アセットを購入すると、操作キャラクター用のブループリントが最初から入っていることも多い。それを使えば簡単に操作キャラは作れる。だが、どう作られているのか知らなければ微調整やアクション追加などを行うのも難しい。また、たまにブループリントが入っておらずキャラモデルだけのアセットもあったりするので、対処するためにもキャラの作り方は知っておく必要がある。

そこで、今回はキャラモデルのみを利用し、操作キャラを作る方法を詳しく紹介していくので、ぜひ確認してほしい。

操作キャラクター作成手順

キャラモデル入手
キャラクターのブループリント作成・配置
キャラクターのカメラ設定
作成キャラを操作できるようにする。
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キャラモデル入手

まずは操作キャラクター用のキャラモデルを手に入れる必要がある。

今回は説明のため、以下のEpic Games提供の無料アセットを入手して使っていくが、好きなキャラアセットを使ってOK。

Paragon: Kallari

Epic Gamesのランチャーを開き、左のメニューでUnreal Engineを選択し、上メニューでライブラリを選択し、先ほど入手したアセットの「プロジェクトへ追加する」を選択。

UE5の操作キャラクター

アセットを追加したいプロジェクトを選択する。

UE5の操作キャラクター

これでプロジェクトへのParagon: Kallariの追加は完了だ。

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キャラクターのブループリント作成・配置

プロジェクトを開き、操作キャラクターのブループリントクラスの作成を行っていく。

コンテンツブラウザの任意の場所で右クリックし、「ブループリントクラス」を選択する。

UE5の操作キャラクター

「Character」を選択する。

UE5の操作キャラクター

ブループリントのファイルができる。今回はBP_TestCharaという名前にした。

BP_TestCharaをダブルクリックして開く。

画面左側にあるコンポーネントビューのMesh(characterMesh0)を選択する。

UE5の操作キャラクター

画面右側にある詳細ビューのメッシュのSkeletal Mesh Assetの項目の「なし」と書いてある部分の右にある矢印を選択する。

UE5の操作キャラクター

以下のようにコンテンツブラウザに存在するメッシュの一覧が出てくる。

UE5の操作キャラクター

今回は先ほどプロジェクトに追加した「Paragon: Kallari」のメッシュの一つであるKallariを選択してみた。ビューポートを確認すると外見がKallariになっているのがわかる。

UE5の操作キャラクター

Kallariのキャラの下に見える水色の矢印はアローコンポーネントと言う。これはキャラが向いている方向を示す。

現時点ではキャラモデルの向いている方向(正面方向)とアローコンポーネントの向きが一致していないはず。

UE5の操作キャラクター

ビューポートのキャラモデルを選択し、以下のマークを選択するとキャラモデルの回転が可能となる。今回は青い部分をマウス選択してドラッグしていけばいい。

UE5の操作キャラクター

回転させて以上の画像のようにキャラモデルとアローコンポーネントの向きを合わせればOKだ。

続いてコリジョン(衝突判定を行う際に使用する)とキャラモデルの位置をあわせていく。キャラモデルを選択し以下のマークをクリックし、キャラモデルの矢印を選択しドラッグするとその方向に移動させることが可能となる。

UE5の操作キャラクター

以下のようにキャラモデルをコリジョンが覆うように移動させればOKだ。

UE5の操作キャラクター
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キャラクターのカメラ設定

今回はTPSゲームを作る想定であり、カメラは操作キャラクターの後ろに配置する。

操作キャラとカメラの間の距離や角度を調整するコンポーネント(部品のようなもの)としてSpringArmを追加する。SpringArmがあるとカメラが壁に入った場合なども自動で調整を行ってくれるので非常に便利だ。

コンポーネントビューで「追加」を選択し、SpringArmを検索して見つけ、追加する。

UE5の操作キャラクター

続いてSpringArmを選択した状態で「追加」を選択してCameraを追加して選択する(子要素ではないCameraを作ってしまった場合もドラッグ&ドロップで子に設置可能)。

UE5の操作キャラクター

これで、SpringArmの子要素としてCameraが追加される(親と子は関連し合い、親を移動させれば子もそれに追従して移動する)。

デフォルトでは以下のようにキャラモデルの真後ろにカメラが位置し映す形になる。

UE5の操作キャラクター

ひとまずBP_TestCharaの設定はこれでOKなので保存する。

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作成キャラを操作できるようにする。

レベルエディタで作成したブループリントクラスであるBP_TestCharaが操作キャラになるように設定していく。

コンテンツブラウザの任意の場所で右クリックし、「ブループリントクラス」を選ぶ。

Game Mode Baseを選択し、できたファイルの名前を今回はBP_Testmodeとした。

UE5の操作キャラクター

上部メニューのウィンドウを選択し、「ワールドセッティング」を選択する。

UE5の操作キャラクター

すると画面右側の詳細タブの横にワールドセッティングのタブができる(最初からある場合はウィンドウで選択する作業は必要なし)。

UE5の操作キャラクター

Game Modeの項目のゲームモードオーバーライドを先ほど作成したBP_Testmodeにする(ゲームで使用するゲームモードを選択)。

選択したゲームモードの項目のDefault Pawn Classを先ほど作成したBP_TestCharaにする(操作するキャラを選択する)。

以下のマークを選択し、Player Startを選択する。

UE5の操作キャラクター

これで、ビューポートに操作キャラのリスポーン位置(配置位置)を示すオブジェクトが作成される。移動できるようになるマークを選択し、レベルの床の上までオブジェクトを移動させよう。

UE5の操作キャラクター

ゲームを実行すれば指定したキャラがリスポーンし、その後ろ姿がカメラによってビューポートに映し出される。

UE5の操作キャラクター

移動などは設定をしていないので全くできないが、操作キャラのたたき台は完成した。アセットに最初から入っているブループリントには今回行った作業をベースに様々なアクションやアニメーションの処理が入って動かせるようになっているのだ。

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